ARMA 3 最強の戦闘シミュレーター、戦闘開始!

Arma 3 – Launch Trailer ©2013 ARMA3

開発/パブリッシャー   Bohemia Interactive Studio
正式リリース             : 2013年9月12日
プラットフォーム       : PC

チェコに本社を置くボヘミアインタラクティブ(Bohemia Interactive Studio)の開発した Arma 3 を紹介していきます。本ゲームはアメリカ軍の訓練用シミュレーターとしても採用された実績のある、Armaシリーズのナンバリングタイトルです。

2020年10月には発売から7年を迎え、バージョン2.0にアップデートされました。

Arma 3 – Update 2.00 Trailer ©2020 ARMA3

Arma 3 の世界観

ゲームの舞台は2035年の近未来であり、再び西側と東側の二大勢力の緊張が高まった時代となっています。

キャンペーンモードでは、エーゲ海に浮かぶ” Stratis島 “と” Altis島 “を舞台に物語が展開されます。

ARMA 3 登場勢力

Arma3には主に4つの勢力が登場します。いずれも現実の組織や国家がモデルにされており、独自の思想を持っています。

NATO

NATO Arma 3ARMA 3 01

現実に存在する、North Atlantic Treaty Organization (北大西洋条約機構)です。

アメリカ軍及び西側諸国の現行兵器をステルス化したような高性能兵器を備えており、バランスに優れた戦力を保有しています。

ゲーム中のNATOは、加盟国の政治及び経済の腐敗によって今までの勢力が衰え、変革に直面しつつあります。

NATOはStratis島に平和維持軍として駐留しています。

2035年ではアジア地域での緊張の高まりからNATOの再編成が決定され、Stratis島に駐留している部隊は完全撤退に向けた準備を進めている状態です。

CSAT

CSAT Arma 3
ARMA 3 02

Canton Protocol Strategic Alliance Treaty (広州協定戦略同盟条約)と呼ばれる勢力で、NATOとは対となる存在です。

軍の装備は、既存の東側の兵器に新しいコンセプトを組み合わせた最新鋭の兵器が惜しみなく投入されており、NATO以上の強大な戦力を保有しています。

CSATは物語の10年程前に創設された主に中国・ロシアを中心とした東側諸国の勢力であり、加盟国の経済的、軍事的な相互支援を行うことを目的にした、ワルシャワ条約機構に近い存在です。

世界中の新興国・小国への積極的な経済、軍事的支援によって影響力を拡大し続けており、世界中で緊張が高まる要因となっています。このように、CSATはArma3の世界では最も勢いのある勢力です。

AAF

AAF Arma 3ARMA 3 03

Altis Armed Forces は、Altis共和国の軍組織です。

軍の装備は21世紀初頭のヨーロッパ製の(Arma3の世界では)中古兵器を使用しています。

Altis共和国は度々悲惨な内戦が起こっており、2030年から平和維持軍の駐留が決定され、NATOの部隊が置かれることとなりました。

反乱後に創設されてから間もない国家であるため、政治的に未だ混乱状態にあり、軍の忠誠はあまり高くありません。

NATOは軍事訓練や人道支援を行いAltis政府を支えてきましたが、最近は経済的に支援するCSATが現れたことで、AAFのNATOに対する関係は弱まっています。

FIA

ARMA 3 04Freedom and Independence Army (自由独立軍)はどの国家にも属しておらず、自分たちの理想を勝ち取るためにAltisで軍事活動を行っている勢力です。

Altis共和国の元軍人、政府関係者、前政権の支持者を含んだ人員で構成されており、現在のAltis共和国の状況とAltis軍の振る舞いを正すべく行動します。

ゲリラの戦闘組織である彼らは、限られた武器しか持っていません。そのため防御の弱い軍施設や部隊を襲撃し、時には相手の装備や車両を鹵獲して使用します。

彼らはNATOに対して協力的です。

ARMA 3 の舞台

Arma3には2つの島が登場します。どちらもエーゲ海の実在の島をモデルにしており細かく作りこまれています。

Stratis島

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Altis共和国の一部であるStratis島は、険しい地形を持った小島です。島はAltis島の東部に位置しています。

島には小規模な集落の他に軍の空港と軍事基地がいくつか建設されており、軍事拠点として機能しています。

島のモデルはギリシャ共和国のアイオス・エフストラティオス島です。人口は300人程度で、主な産業は漁業となっています。

軍事基地や空港はもちろんありません。

Altis島

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Altis島Altis共和国の本土であり、キャンペーン中盤以降の舞台となります。

サイズはStlatis島よりも遥かに大きく、ゆるやかな地形が続いているため遠くまで見通すことができます。

島のモデルはギリシャ共和国のレムノス島です。島には17,000人が居住しており、赤い屋根をした石造りの美しい建物と、地中海の気候が旅行者を出迎えます。

余談ですが、ARMA3のゲーム開発スタッフがスパイ容疑で逮捕されるなど、世間を騒がせたニュースになったこともありました。

ARMA 3 ゲームモード

ARMA3のゲームモードには、VR空間での訓練や、上官から指示を受けながらトレーニングするチュートリアルと、敵勢力が存在する地域で作戦行動を行うシングルプレイがあります。

チュートリアル

まずはArma3がどのようなものであるかを体験するモードです。シングルプレイに移る前に、こちらで操作方法や雰囲気を掴んでおくことをおすすめします。

VRトレーニング

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仮想空間で、指示されたタスクを進めていきます。

歩兵戦闘の基本である銃器の取り扱い方や、部下に指示を出す指揮官の役割を学ぶ訓練、戦闘ヘリコプターの操縦方法が用意されています。

全てをこなすと基本的な戦闘スキルが身に付きます。ゲームを始める方は、ここからスタートすることをお奨めします。

VR武器庫

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兵士の装備を自由に組み合わせてカスタマイズしたり、それらの外観を鑑賞することができます。

カスタマイズした兵士はVR空間に登場させて、銃器の挙動を確認することが可能です。

またゲームに登場する全ての乗り物を選び、試乗することができます。

特にArma3の乗り物は慣れるのに時間が掛かるので、ここで基本的な動きを練習しておきましょう。

ブートキャンプ

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あなたはNATO軍の兵士となり、少しうざったい上官と共に最も基本的な歩兵戦闘の訓練を行います。

方角の見方や地図の座標など、他のゲームではあまりフォーカスを当てられない部分もこのゲームでは頭に入れる必要があるため、もたもたしていると上官のおっさんから暴言を吐かれます。

これはキャンペーンモードの前日譚にも組み込まれています。

フィールドマニュアル

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操作方法や戦術についてのマニュアルや、登場するアイテム、装備、車両等のデータベースです。

マニュアルはVRトレーニングや後述するショーケースでも表示されますが、戦闘中には集中して見られないためここで予習しておきましょう。

これらは非常に数が多いので全て読み通すには時間がかかりますが、ARMA3をより深く楽しむために一度は目を通すことをお奨めします。

シングルプレイ

あなたは戦場で戦う一人の兵士となり、ストーリーや様々な場面を、AIキャラクターと共に攻略していきます。

キャンペーン

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キャンペーンにはメインストーリーと、DLCによって追加されるキャンペーンが存在します。

メインストーリーでは、あなたはNATOに所属する兵士となり、NATO、CSAT、AAF、FIAの勢力が交錯するStratis島、Altis島で作戦行動を繰り広げます。

物語は行動の選択肢によってエンディングが変化するマルチエンディングとなっています。

3度に渡りリリースされたメインストーリは、非常に大きなボリュームであり難易度も高めですが、やりごたえがありARMA3の世界観に没入することができます。

ショーケース

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現代戦闘における様々な兵科について、ミッション形式で体験することができます。ショーケースにはDLC購入で追加されるものも存在します。

いずれもプレイヤーはNATO、CSAT、AAFの兵士となり、ブリーフィングにて作戦内容を確認し、割り当てられた任務を遂行します。

どれも難易度が高く、慣れていないとクリアするのは難しいです。VRトレーニング等を通して事前にゲーム慣れしておかないと、途中でコントローラーを放り投げるかもしれません。

チャレンジ

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普段は殺伐としているARMA3の世界とは一味違ったもので、競技によってプレイヤーの腕前を競います。

様々な距離の標的に素早く対応することを求められる射撃能力を競う射撃訓練と、あらゆる車両を使ってゴールまでのタイムを競うタイムトライアルが存在しています。

タイムトライアルでは戦車でタイムを競うものもあり、狂気を感じます。

シナリオ

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Steamワークショップから他のユーザーが作成したミッションを無料で楽しんだり、後述するエディタで作成したミッションをプレイすることができます。

エディタ

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舞台の島を選び、登場させる勢力や装備を自由に選んで配置することができます。作成したミッションをSteamワークショップにアップするのもここで行います。

配置したユニットは、階級、耐久力、弾薬・燃料の残量、偽装ネット、敵発見時の行動などを細かく設定することができます。

対抗勢力がいないと兵士たちのバカンスになり、重武装のおっさん達を延々と眺める羽目になるので、彼らを戦わせるために敵勢力の配置も忘れずに行いましょう。

ユニットにウェイポイントと呼ばれる行動指示をすることで、遠く離れた場所に向かいそこで敵の哨戒をするなどの行動をさせることができます。

配置数に制限はありませんが、多くなるほどゲームの挙動は遅くなり、カクつくようになります。

配置ユニット1体を自分のプレイキャラクターにして一緒に戦ったり、AIのみが戦う戦場を自由に観戦することもできるので、好きな方を選びましょう。

ここがすごいぞ! ARMA 3

ARMA 3 は発売から8年が経とうとしているにも関わらず、現在でも根強い人気を誇ります。

先日も新しいDLCが発売されるなど、製作側が精力的に開発と改良を積み重ねているゲームでもあります。

ここでは、私が今までプレイして感じた魅力を述べていきます。

シミュレーターとしての価値

ARMA 3 の綿密に設定された、銃弾・砲弾の弾道特性や物理演算は高い評価を受けています。

また歩兵の挙動では、装備重量に比例した疲労度や、それによる銃のブレなど細かい部分まで再現されています。

マップの作りこみも素晴らしく、エーゲ海の島が丸ごと再現されています。ダイバースーツを着用して水中戦闘を行ったり、SDV(潜水艇)を使用した移動も想定されているため、海の中も細かく作り込まれています。

ゲーム中は等速で時間が流れ、夜空に星が輝き、様々な気象に変化します。

しかし、このゲームの最も大事な部分は、様々な戦闘を経験することで判明していきます。

何故平坦な開けた場所が戦車の撃ち合いでは有利とされ、逆に障害物のある丘陵地帯ではどのような戦闘になるのか。

対空ミサイルが発達した現代で、ヘリコプターはどのような飛び方をして戦闘しなければならないのか。

シミュレートによってそれらの疑問の答えを知るためのツールがARM3なのです。

多数のビークル

ARMA3 19ARMA3に登場するビークルは数十種類にのぼり、外観だけでなく内装まで細かく描写されています。

搭乗部位を変えて乗ることで、搭乗者の全ての役割を体験できます。

航空機の挙動は特に難しく、某英雄戦闘シリーズのように1機で無双することはできず、「金属の塊を飛ばすのって大変なんだな。」と思うことでしょう。

それらのビークルは現実の軍で現役のものや、配備され始めたばかりのもの、開発中のもの、既存兵器のデザインを発展させたものなど、ゲームの世界観とリアリティーの演出に一役買っています。
 
以下にビークルを紹介します。

陸上兵器
(Land)
主力戦車
(MBT)
M2A1 Slammer
T-100 Versuk
T-140 Angara
MBT-52 Kuma
歩兵戦闘車・
装甲兵員輸送車
(IFV・APC)
AMV-7 Marshall
IFV-6c Panther
MSE-3 Marid
BTR-K Kamysh
AFV-4 Gorgon
FV-720 Mora
対戦車車両
(Tank Destroyer)
Rhino MGS
AWC Nyx
自走砲
(SPG)
M4 Scorcher
M5 Sandstorm MLRS
2S9 Sochor
自走対空砲
(SPAAG)
IFV-6a Cheetah
ZSU-39 Tigris
MRAP・
軽車両

(MRAP・
Light Vehicle)
Hunter
Ifrit
Strider
Prowler
Quilin
トラック
(Truck)
HEMTT
Zamak
Tempest
自律車両
(UGV)
Stomper / Saif
航空兵器
(Air)
ジェット機
(Jet Fighter)
A-164 Wipeout
F/A-181 Black WaspⅡ
To-199 Neophron
To-201 Shikra
A-143 Buzzard
A-149 Gryphon
ヘリコプター
(Helicopter)
AH-9 Pawnee
AH-99 Blackfoot
UH-80 Ghost Hawk
Mi-48 Kajman
PO-30 Orca
WY-55 Hellcat
CH-67 Huron
Mi-290 Taru
CH-49 Mohawk
VTOL V-44 X Blackfish
Y-32 Xi’an
自律機
(UAV)
Greyhawk / Ababil-3
KH-3A Fenghuang
UCAV Sentinel
MQ-12 Falcon
AR-2 Darter

多種多様なMOD

ARMA 3 :Blastcore+JSRS+TPW Mods ©2013 Krzysztof Smejlis

※MODの導入は予期せぬ不具合・トラブルの原因になるなどリスクの存在する行動であり、自己責任であることをお断わりしておきます。初めて導入される方は、リスクの大きさと事前準備のやり方を理解した上で導入することを強くすすめます。 

ARMA3には本家顔負けレベルの素晴らしいクオリティーを持ったMODが多数存在しています。

MODが無い状態でも十分にエキサイティングなARMA3ですが、MODを導入することにより、更なるリアリティーやシステム、独立した勢力を追加できます。

日本からもいくつかMODが開発され配布されており、その内容は自衛隊や架空のロボット兵器のMODが多い印象です。

MODはどこで入手したらいいの?」という疑問に対し、私がお奨めするのは「 弱者の日記 」というMOD情報サイトです。

日本のサイトとして膨大な数のMOD紹介をされており、頻繁に更新も行われているこちらのサイトがおすすめです。

このサイトには、MODの導入方法も分かりやすく書かれています。

アップデート

ARMA3 OmakeARMA3は発売以来多数のアップデートを重ねており、その度に色々な部分が追加または改良されています。

先日もVer1.84である”Encore”アップデートが施され、イージス駆逐艦や防空ミサイルシステムが追加されました。

追加ユニットの一部または全部は無料で楽しめるものであり、ARMA3ユーザーを飽きさせない姿勢がよく現れているといえます。

ではソルジャー、健闘を祈ります!!

テクワンは皆様の応援により支えられています。

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