ワシントンDCに所在するノルウェー大使館で、ノルウェー国防省が中射程の防空ミサイルである「NASAMS」の強化プログラムについての協力協定を発表しました。
このプログラムには、システム開発企業であるアメリカのレイセオンとノルウェーの防衛産業会社のコングスベルグが参加することが判明しています。
NASAMSは航空機だけでなく巡航ミサイルの迎撃にも対応した防空ミサイルであり、初期型はレーダー誘導のAMRAAMミサイルのみを運用していました。
現在最新型は改良型のAMRAAMだけでなく、赤外線誘導ミサイルなどの数種類のミサイルを統合して運用する能力を持っており、最大50kmの射程距離と120kmの探知距離があります。
1990年代末に配備が整ったNASAMSですが、空の驚異が拡大している現代戦において防空ミサイルシステムが必要不可欠な要素であることが再確認されたため、新たな脅威に対処するためにシステムを強化する決断に至った模様です。
コングスベルグは現在のNASAMSについて、「機動性と柔軟な運用性を持ったこのシステムは、友軍にとって頼れる存在である。」としながらも、「今後防空システムは軍の防衛目標だけでなく民間施設の防衛も視野に入れる必要がある。ドローンが登場するなどして時代が進んだ今、対応力を改善しなければならない。」と述べています。
強化改良プログラムではNASAMSに対応した新たなミサイルの所得や、NASAMSを構成する主要コンポーネントの更新などを組み合わせ、システムの防空戦闘範囲を拡大する提案がなされています。
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