ウクライナでも活躍したバイカル社のバイラクタルTB2無人航空機の改良型であるTB3が高速度での試験飛行を完了したと発表がありました。
TB3はトルコ海軍が所有する強襲揚陸艦から発進できるUAVとして開発され、新たに開発されたエンジンによりTB2よりも飛行速度が増加しており、より大型で重く、多くの武装を積むことができます。
また滞空時間や上昇限度なども強化され、全体的に能力が向上しています。一説ではTB3の航続距離は約1,900kmに達すると見込まれています。
TB3は海軍機であり、強襲揚陸艦に着艦する必要があるため、短い滑走路での離発着に対応し、翼を折りたたむ機能も持っています。
離発着距離が短いことは、陸上から運用する場合でも小規模な滑走路で済むことからメリットがあります。
TB3は6か所のハードポイントに兵装を搭載することが可能であり、重装備な無人航空機として投入されることになるでしょう。
トルコは小規模な空母戦力を保有したいと考えており、広い甲板を持つ強襲揚陸艦で航空機を運用する計画を持っていました。
そしてもともとの計画として強襲揚陸艦に配備する機体は、TB3ではなくF35ライトニングⅡ戦闘攻撃機を選択していました。
しかし、トルコがロシア製の防空ミサイルシステムを購入したことによって、アメリカからF35の輸出を停止させられた一件があり、F35の代替として国産のUCAVを充てることになったのです。
TB2はウクライナ戦争より前のアルメニアとアゼルバイジャンの紛争で使用され、トルコを後ろ盾に持ったアゼルバイジャン側の戦いを有利に進めた一説があり、世界的に有名な無人機のひとつになっています。
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