BAEシステムズのVTOLドローンが設計審査に合格

BAE Systems Australia unveils new platform at Avalon Airshow 2023
©2023 BAE Systems Australia

BAEシステムズ・オーストラリアとオーストラリアの航空産業メーカーである Innovaero が連携し、開発しているオーストラリア向けの新しいVTOLドローンである「 STRIX 」の開発が進展し、設計審査に合格したと発表がありました。

審査は実機を飛行させたものではなくシミュレーションでの性能確認ですが、開発スタッフの今までに蓄積されたノウハウにより、現場で航空機が影響を受ける要素を洗い出し、効果的なパラメータを選択して審査したとのことです。

STRIXは偵察や監視だけでなく、武器を搭載して目標の攻撃も行えるマルチロール機として設計され、あらゆる状況に対応できる機体となっています。さらに、軍用ヘリコプターと連携して運用することも想定されています。

4つのプロペラユニットはハイブリッド駆動式で、タンデム翼を採用しているため特徴的な外観を持ち、VTOL能力により滑走路を必要とせず、あらゆる場所での展開を可能にしています。

搭載力も大きく、160kgのペイロードを800kmの距離まで運ぶ能力を持ちます。より重い200kgであれば、500kmまで運べます。

現在攻撃手段として対戦車ミサイルやロケットなどの搭載が予定されており、高い攻撃力を持つことが予想されます。またインド太平洋地域での運用も視野に入れており、沿岸地帯で使用することや対潜攻撃任務での使用にも対応する考えがあることから、より幅広い装備の選択が可能になるとされています。

STRIXはオーストラリア国防軍の装備品を使用するよう設計されていますが、これはオーストラリアと同盟関係がある国に対しても運用の互換性があることを意味します。

このように、先進的な無人機開発は突拍子な印象を受けますが、オーストラリアは XQ-58 ゴーストバット といった高度な無人航空機をすでに開発しており、今後これらの分野の産業を後押しすることで、オーストラリアの国際的な開発力の向上と、影響力の増加を見込んでいるとされます。

STRIXは、早ければ2026年内に運用ができるようになると発表されています。

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