映画には悪役が不可欠であり、悪人を悪人たらしめるインパクトのある顔をもつ俳優が必要になります。 今回は、そんなインパクト重視のすばらしい俳優たちを紹介しようと思います。
ダニー・トレホ(Danny Trejo)
●誕生日/出身地 1944年 アメリカ合衆国ロサンゼルス
●主な出演作品 デスペラード
フロム・ダスク・ティル・ドーン
コン・エアー
スパイキッズ
マチェーテ
ナイフがよく似合う男。幼少期から青年時代はリアル悪人だった頃もある一癖も二癖もある俳優。俳優としての活動は40歳からであるが、もともと囚人だったことからやたらと囚人役でチョイスされている。
ギターに武器を仕込んだ殺し屋が活躍する「デスペラード」の監督であるロバート・ロドリゲスとは従兄弟の間柄であり、この作品では投げナイフの殺し屋を好演した。その流れからか、同じくロドリゲス監督の「マチェーテ」では刀剣を得物にし、ガトリングガンで武装したバイクを使う主人公を演じている。
自身の経験を役立てるためか、囚人時代に会得したボクシング技術を使って俳優をトレーニングしたり、薬物中毒者のカウンセラーとして働いた時期もあった。
ロバート・デヴィ(Robert Davi)
●誕生日/出身地 1953年 アメリカ合衆国ニューヨーク
●主な出演作品 007/消されたライセンス
ダイ・ハード
プレデター2
ショーガール
007/消されたライセンスで敵組織の親玉を演じたことで有名。
マフィアの役が多いが、そのどっしりとした雰囲気からまったく逆の警察組織の幹部を演じることも多い。
歌手としての才能も持っており、2000年代に入って活動を本格化させている。
エド・ハリス(Ed Harris)
●誕生日/出身地 1950年 アメリカ合衆国ニュージャージー
●主な出演作品 アビス
アポロ13
ザ・ロック
スターリングラード
敬愛なるベートーヴェン
トップガン2
まゆの位置が低く、きつい睨みを利かせられる顔をしている。
近年では厳格な風貌からか高い地位の軍人を演じることが多い。2020年度での最新はトップガン2に司令官役で出演している。
スティーブ・ブシェミ(Steve Busceme)
●誕生日/出身地 1944年 アメリカ合衆国ニューヨーク
●主な出演作品 パルプ・フィクション
ファーゴ
コン・エアー
ビッグ・リボウスキ
アルマゲドン
アイランド
ギョロ目と痩せこけた風貌から違法薬物と関わりがありそうな見た目の俳優。
真顔でほんの少しうつむくだけで幸が薄そうな雰囲気になってしまうため、ひどい目にあう役を演じることが多い。
「アルマゲドン」では天才的な頭脳を持ちながらもギャンブルで破産しトラブルを巻き起こす役や、「コン・エアー」では伝説的なシリアルキラーなど個性的な役も多い。
脇役俳優としての需要は多く、90年代によく働いた俳優としてランキングに乗っている。
消防士として働いていた時期があり、現在も当時の消防服を所持してボランティア活動を行っている。貿易センターテロ事件のさなか、現場で救援作業を行っていた謎の消防士のエピソードで有名。
ピーター・ストーメア(Peter Stormare)
●誕生日/出身地 1953年 スウェーデン
●主な出演作品 ファーゴ
ロストワールド/ジュラシックパーク
アルマゲドン
マイノリティ・リポート
コンスタンティン
ブラザーズ・グリム
もともとは舞台俳優であり、スウェーデンの王立劇場で11年の下積みを積んだ上で映画俳優として活躍するようになった。
その風貌に怪しい雰囲気もあって、悪役でよく起用されている。キアヌ・リーブス主演の「コンスタンティン」では、地獄を統べる王サタンを演じた。
また悪役だけでなく、「アルマゲドン」ではスパナ片手にヤケクソ修理するロシア人宇宙飛行士、「ブラザーズ・グリム」ではカツラをかぶったおっちょこちょいな将軍の部下を演じるなど、個性的。
ほかにも妻が日本人であることから度々話題になっている。
マイケル・アイアンサイド(Michael Ironside)
●誕生日/出身地 1950年 カナダ・トロント
●主な出演作品 スキャナーズ
トップガン
トータルリコール
フリー・ウィリー
スターシップ・トゥルーパーズ
ターミネーター4
81年公開の、超能力者の戦いを描いた「スキャナーズ」が大ヒットし、悪役として一躍有名になった俳優。
悪役だけでなく若者を育てる教官役になることもあり、二役を演じる俳優としても有名。
カナダのジャック・ニコルソンと呼ばれた時期もあったほど顔が似ており、時折ネタにされている。
クリストファー・ウォーケン(Christpher Walken)
●誕生日/出身地 1943年 アメリカ合衆国ニューヨーク
●主な出演作品 ディア・ハンター
007/美しき獲物たち
キング・オブ・ニューヨーク
バットマン リターンズ
スリーピー・ホロウ
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
深く刻み込まれた目元のシワと、オールバックの髪型が醸し出す大悪党の雰囲気がすごい俳優。
ベトナム戦争の狂気に巻き込まれる青年を演じた「ディア・ハンター」でオスカー像を獲得するなど演技派俳優で、70、80年代は主役を務めることも多かった。
社会派やヒューマンドラマなどの出演が多い一方で、ファンタジー映画にも度々出演している。
若いころはイケメンであり、昔のFFキャラクターのような風貌をしていた。また猫大好きなアカデミー賞俳優としても有名。
ルイス・ガスマン(Luis Guzmán)
●誕生日/出身地 1943年 アメリカ合衆国ニューヨーク
●主な出演作品 イギリスから来た男
トラフィック
モンテ・クリスト伯
ローグ アサシン
サブウェイ123 激突
センター・オブ・ジ・アース2
ラスト・スタンド
プエルトリコ出身の俳優。一度見たら忘れられない顔をしており、彼の出演するシーンでは悪役成分が炸裂する。
ラテン系の見た目からか、麻薬に関わる悪役やそれを取り締まる警察官といった役が多い。
2002年公開のジム・カヴィーゼル主演の「モンテ・クリスト伯」では序盤は主人公と対決する海賊、中盤は財宝を得て「楽に生きようぜ！」と提案する楽天家、終盤は主人公を精力的に支える頼れる右腕と、大きく変化するキャラクターを演じている。
ロン・パールマン(Ron Parlman)
●誕生日/出身地 1950年 アメリカ合衆国ニューヨーク
●主な出演作品 人類創生
ロスト・チルドレン
エイリアン4
ブレイド2
ヘルボーイシリーズ
パシフィック・リム
一度見たら二度見してしまう顔をしており、彼の出演するシーンでは悪役成分と野生パワーが炸裂、鏡が割れてしまいそうな迫力を誇る。
俳優として最初に演じたのは、原始人の役だった。
その個性的過ぎる風貌は、SF映画やファンタジー映画での起用につながっており、出演作はほぼそのジャンルになっている。
意外にも「ヘルボーイ」では主役を演じることになり、その存在感を十分に発揮している。ただし、監督と脚本がギレルモ・デル・トロから変わってしまったリブート版では別の俳優が主役を演じている。
以上、悪役顔の俳優9人の紹介でした。
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