Copyright Northrop Grumman
ノースロップ・グラマン社が、新世代の対空ミサイル警報装置「ATHENA」を公開しました。
このミサイル警報装置は、超音速で飛来する対空ミサイルを瞬時に認識することにより、機体を警戒状態に即時に移行させることを目的に開発されています。
現在航空機が直面する驚異は敵の戦闘機が放ったミサイルではなく、「MANPADS」と呼ばれる携帯式対空ミサイルが最も驚異的であるとされています。
これはMANPADSが歩兵1名で運用できるため隠密であり、ミサイルを発射してすぐに着弾する位置に潜伏された場合に対処することが難しいためです。また飛翔速度も速く、マッハ2以上で飛来します。そして安価な中古品が出回っており、規模の小さな敵対勢力であっても使用する可能性が高いことが挙げられます。
航空機に装備されたATHENAは常時オンになり、対空ミサイルを監視し続けます。
ATHENAは解像度と処理能力が大幅に向上しており、危険に対する時間的余裕を増加させ、対処時間と回避機動の成功を助けます。
また対空ミサイルだけでなく、ほかの種類のミサイルの発射や射撃する兵器を認識することも可能で、複数のセンサーの情報を結合して処理することにより、パイロットは360°の視界を得るに等しい状態になることができます。
ノースロップ・グラマンの担当者は、「ATHENAにより、大型の機体にしか搭載できなかった機能が付与されてあらゆる航空機が守られる。特にホバリングで同じ高度に留まるヘリコプターにとって、生存性を大いに高める存在になりえる。」と述べています。
ノースロップ・グラマン社は、1950年代からミサイル対抗手段の開発・研究を手掛けており、現在まで数多くのミサイル警報装置を開発し続けてきた実績があります。
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