Ori and the Blind Forest Trailer ©2014 X-BOX
●パブリッシャー : Microsoft Studios
●正式リリース : 2015年3月11日
●プラットフォーム : PC,X-box One
あなたは猫のような、リスのような不思議な生き物の精霊の一人である”オリ”となり、生まれ故郷を復活させるために冒険に出る。
故郷を破壊した者との対峙や仲間たちの協力を得て世界の秘密にたどり着いた時、オリの目に映るものとは?
※本記事は STEAM版 Definitive Edition をプレイした内容について書かれていることをご了承ください。
また、本記事はオープニングのネタバレを含みます。
オリとくらやみの森 オープニング
そこには巨大な樹があり、光を放つ場面で物語はスタートします。
葉は風に流されてどんどん遠くに飛んでいきます。
葉はやがて、嵐の成り行きを見ていた生き物のところに届きます。
彼の名は”ナル“。ナルは不思議な光を放ち飛んでいった葉を追いかけてみることにしました。
あまりにも強い光のため、ナルは目を覆ってしまいました。
光が収まると、ナルの目の前には不思議な生き物が横たわっていました。
彼はその生き物を抱きかかえると、自分の巣穴に連れ帰り、育てることに決めました。
それからしばらく経ち、ナルの巣では「彼」が寝床で寝ていました。
今ではナルとすっかり仲良しとなり、何をするにも一緒に行動するようになりました。
そうしてまた時が経ちました。
はるか遠くの森の中から突然強烈な光が放たれ、「彼」はその場に立ち尽くしてしまいます。
ナルは「彼」をその光から遠ざけるように、急いで巣穴に連れ帰りました。
あの夜から周りの状況は一変し、草木は生気を失い、豊富にあった食べ物が採れなくなってしまいました。
家にあった食料の備蓄も底をついたため、ナルは食料を探すことにしました。
ナルは「彼」を心配させたくないため、いつもと違い一人で行動です。
ようやく見つけた食料は、ナルにとっては危険な場所に生っていましたが、せっかく見つけた食料をあきらめ切れないナルは無理をしてしまいます。
案の定枝がナルの重さに耐えられず、ナルは落下してしまいます。
「ぐはあっ!」
そして悪いことにナルは背中を強く打ち、大怪我をしてしまいます。
何とか自分の家に帰ってきたナルですが収穫はなく、蓄えの最後の1個しか家には残っていません。
「ナルは食べなくて大丈夫なの?」という彼の問いかけに対し、ナルは「僕はおなかが一杯だから平気さ。」と返します。
次の朝、力がついた「彼」は、ナルが探し当てた食料を見つけることができました。
「さあ、このことをナルに伝えないと。」
途中、ナルと楽しく過ごしていた頃の記憶がよみがえりました。
あの頃を懐かしく思い振り返ってみますが、そこにはただ枯れかけた木があるだけでした。
胸騒ぎを覚えた彼は、一刻も早く家に戻るように走りました。
しかし、彼の呼びかけにナルはまったく返事をしません。
彼が何度も体を揺すりますが、ナルは石像のように動きません。
「そんな・・・。」
彼はたった一日のうちに育ての親を失い、一人ぼっちになってしまったのです。
全てを失ってしまった彼ができることは、最愛の者と一緒に眠ることだけでした。
ナルを失ってから何もすることができず、衰弱した体では少しの段差でも登ることが難しくなってきました。
しかし、半ば自暴自棄に陥った彼はその危険な場所に吸い寄せられるように入ってしまいます。
棘は予想以上に鋭く、通り抜ける途中で彼の体に深手を負わせます。
衰弱した体に追い討ちをかけるように深手を負ってしまったことで、彼の体は限界を迎えようとしていました。
もう、立つことすらできません。
腕だけで弱々しく進みますが、その腕も、もう動かなくなってしまいました。
彼は最後の力で頭を上げ、前を見つめます。しかし、その先には静かな暗い森が広がるだけ・・。
最期に彼が想ったものとは何だったのでしょうか?
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そのとき彼の体の周りに花が咲き乱れ、巨大な樹に光が灯ります。その樹は、あの強烈な光を放った大木だったのです。
一度は命の灯が消えながら、大木の光によって不死鳥の如く復活を遂げた彼。
彼の名はオリ。この物語の主人公にしてプレイヤーの分身です。
ここから先の物語は、プレイヤーであるあなたが歩み進めることになります。
オリとくらやみの森 基本ルール
オリを操作して、物語を進めるために必要なキーアイテムを獲得しましょう。オリは初め弱い存在ですが、物語が進むと色々なことを覚えて強くなっていきます。
またオリの相棒として”セイン“という名前の光の玉が付いてきてくれます。彼はさまざまなアドバイスをしてくれ、戦闘時においては電流のようなものを放って敵を攻撃することができます。
敵や罠によって、オリのバイタリティがなくなるとセーブポイントからやり直しです。
オリは「アッ!」、「キャア!」、「グエッ!」などの悲痛な断末魔を放って絶命しますが、このゲームは何度も失敗しながら進むものなので、気にせずガンガンいきましょう。
バイタリティとライフセル
バイタリティはオリの生命力であり、画面下の右に緑色のゲージで表示されます。
バイタリティは敵から攻撃を受けたり、罠に接触したりすることで減少します。オリは一撃でやられることはありませんが、物語が進むごとに敵や罠の攻撃力は増加していきます。
バイタリティは敵を倒したときに一定の確率で吸収できたり、植物のような容器を踏むことで回復することになります。
バイタリティを増加させるアイテムとしてライフセルがあり、これを得ることでオリのバイタリティが1単位増加します。
ライフセルは到達の難しい場所や隠し部屋に置かれています。
エナジーとエナジーセル
エナジーはオリの持つパワーであり、画面下の左に青色のゲージで表示されます。
エナジーは強力な攻撃を使ったり、後述するソウルリンクを作ったときに消費します。またエナジーを消費して開ける扉も存在しています。
エナジーは敵を倒したときに一定確立で吸収したり、青く光るクリスタルのようなものを破壊することで回復します。
エナジーを増加させるアイテムとしてエナジーセルがあり、これを得るとエナジーのゲージが1単位増えます。
ライフセルと同じく到達しにくい場所や隠しに置かれているため、マップ探索を積極的に行わないと得られません。
セーブとソウルリンク
オリはエナジーを消費することでソウルリンクと呼ばれるものを作り出すことができます。
ここではセーブのほか、後述する能力ポイントによる能力獲得も行えます。
まずはこまめにソウルリンクを作成してセーブしましょう。結果的に早く進めます。
セーブ自体はソウルリンク以外には、精霊の泉と呼ばれる遺跡のような場所で行えます。精霊の泉にはワープ機能もあり、広大なマップをすばやく移動できるようになります。
精霊の光と能力ポイント
敵を倒したり、植物の容器を破壊すると精霊の光と呼ばれるものを獲得できます。
精霊の光は画面下の中央に、円形のゲージで表示されています。このゲージが一杯になることで能力ポイントを1単位獲得します。また数は少ないものの、各地にこれが結晶化したものが散らばっており、ゲージを大きく増加させたり1単位を丸々もらえたりする結晶もあります。
能力ポイントは、ソウルリンクを作った場所でメニューを開くことで、新たな力を得るために消費します。
消費量は力を得るごとに増していくため、最後の力を得る際には多くの能力ポイントが必要です。
これらの力は便利でオリの冒険の助けになりますが、必須のものではありません。
長老樹と特殊能力
長老樹はオリが特殊能力を得るための存在であり、各地に点在しています。
特殊能力は能力ポイントで得る力と違い、今まで行けなかった場所に行けるようになるため冒険のために必須の能力となっています。なお特殊能力は攻撃力を持つものもあり、エナジー不要で連発できるため、戦闘ではこちらがメインとなるでしょう。
このゲームは初めて来た時はどうやって到達するのか分からない場所がいくつも出てきます。そんな場所は特殊能力を得た後で寄り道してみると、貴重なものをGETできるかもしれません。
仕掛けを解き明かせ
オリとくらやみの森のステージは、仕掛けを解き明かして進んでいく場所が多いです。
今までに得た特殊能力を駆使し、ある順番で仕掛けを動かして進む。といったように、パズルを解くようにして進む必要があります。
仕掛けの近くでは大抵ヒントが表示されますが、中にはノーヒントで分かりにくい場所もあります。例として、山道の通路を上から踏みつけで破壊する仕掛けはとても分かりにくい印象でした。
罠にご注意
レーザー光線が出ているような場所や、棘がまっすぐ並んでいるような場所は、初見殺しでオリが昇天する可能性が高いです。
仮に攻略法が見えたと感じても、このゲームそんなに易しくありません。 意外なものが飛び出してきてやられることがあります。直前にセーブして時間を無駄にしないようにしましょう。
このような場所は、特にゲーム後半で増えてきます。
敵の攻撃も利用できる
オリの邪魔をする敵キャラクター達ですが、このゲームでは彼らなしでは先に進むことすらできない場所もあります。
敵の攻撃を誘って壁を破壊することは序の口。ネタバレになりますが、敵の体や攻撃を利用しオリの体を任意の方向にジャンプさせる”打撃“と呼ばれる特殊能力は、後半のステージを突破する鍵となります。
相手が弾を撃ってくる敵や、回りながらオリに向かってくる敵が居るときは、壊せる壁や進める場所がないかを確認しておきましょう。
マップを埋めよう
オリとくらやみの森は、広大なマップが用意されており、それらはいつでもマップ画面で確認することができます。
マップはイラストで表現された全体的なものと、詳細な部分まで描かれたものに分けられます。 マップはオリが訪れた場所のみが記録されていきます。
周囲を一気に明らかにするためのアイテムとして、マップストーンの破片と呼ばれる地図の石版があり、これをマップストーンに使うことで、周囲のマップが明らかになります。
マップにはオリが今まで発見したキーポイントが表示されます。また、能力ポイントで開放する力には、ライフセルやエナジーセルの位置をマップに表示するものがあります。
オリとくらやみの森 プレイして感じた魅力
” オリとくらやみの森 “は緻密に描きこまれた背景によって、まるでアニメの世界をそのまま冒険しているような気分になりました。
オリは仕草がかわいく、その小さな体で一生懸命にがんばって、物語の中を駆け抜けていく様子を見ると元気がもらえます。
物語が進むうちに登場人物たちの背景が説明され、はじめは恐ろしく憎い敵の印象が大きく変わることでしょう。
ただ雰囲気とストーリーを楽しむだけではなく、しっかり考えて慎重に進む場面が多いアクションゲームという印象でした。
クリアは難しく、何度かゲームオーバーになって周回してやっとクリアできるというゲームバランスだと思いました。
2019年には次回作が発売されることになっています。やったねオリ!
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