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2023年11月10日、カリフォルニア州パームデールでノースロップ・グラマンが開発したB-2爆撃機の後継機種であるB-21レイダー爆撃機が初飛行を行いました。
B-21はアメリカ空軍の次世代ステルス爆撃機であり、B-1B、B-2、B-52といった現在アメリカ空軍で運用されている爆撃機の後継として開発されており、ノースロップは本機を第六世代の航空機と謳っています。
今回初飛行を行ったB-21の機体には、凶暴性と主人への従順さの意味を込めたのか冥界の番犬である「ケルベロス」の名称が与えられています。
映像ではエドワーズ空軍基地(カリフォルニア州)所属のF-16とともに、ランディングギアを下げた状態で飛行している様子が分かります。
今回は飛行しているだけにすぎませんが、それでもエンジン性能のデータや飛行時のステルス性の確認などあらゆるデータ収集が行われていると予想されます。
B-21はカリフォルニア州パームデールの組み立て工場で最終組み立てが行われており、各種試験が行われている段階です。
パームデールはアメリカ航空産業の首都と呼ばれるほど産業界に重要視されており、ノースロップ・グラマンだけでなく、ロッキードやボーイングといったアメリカ大手航空機メーカーが拠点を構えています。
B-21レイダーは機密情報の塊であり、具体的なスペックはおろか機体サイズですら正確なデータが公表されていません。B-2よりも小型で航続力が長く、現代の兵器と同じくモジュール式の構造であるなどの情報が断片的にみられるだけです。
配備数は100機程度を予定しており、世界一高価なB-2よりは安価かもしれませんが、非常に高額な機体になることが予想されます。
過去にF-22の配備数が予定より1/3程度にとどまった事例もあることから、軍用機の運用思想の変化や技術革新の影響を考えると、B-21も最終的な配備数がどのようになるかは不透明です。
B-21は2027年に運用能力を獲得できるよう、開発作業が進められています。
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